LOOX U/C30にLubuntuを入れる
すっかりホコリをかぶっているLOOX U
もったいないのでLinuxでも入れてサーバにしてみようかと。
ラズパイをサーバにするってのが最近の定番らしいのですが、LOOXUくんも結構常時通電のサーバとしては結構優秀だと思うんです。
さぁ、10年以上前のマシンで、戦えるのか?
- LOOX Uをサーバにするメリット
- さて、何いれるか?
- HDD換装(え?)
- インストール
- 初期設定
- 今後やりたい事(やったこと)
LOOX Uをサーバにするメリット
省電力
標準8W最大47Wという数字、そこそこ少ないと思います。CPUを酷使しないような運用であれば結構いいかも
ATOM Z520ってTDP 2Wくらいなのです。Intel系CPUとしては歴代最小。
PCとしては非力だが、ラズパイと比べるとそこそこの実力
ATOM Z520 1.33GHz メモリ1GB。なんとかなるんじゃない?
電源断時もバッテリーで動作可能
多少の停電でも落ちないというのは心強いです。UPSいらず。
WiFi、Bluetooth、USB、SD、CFなど多くのI/F
IEEE802.11nドラフト2.0
USB2.0
SDXC未対応
などさすがに10年以上前のマシンなので最新のI/Fには見劣りしますが、それでも当時最新の規格に対応しただけあり、今でも充分使えます。
ディスプレイ・キーボード・USBもついてるで
何かあったときにディスプレイ・キーボードがついていて操作が行えるというのは心強いです。
あんまり使えないながらもタッチパネル、割と使い勝手のいいポインティングデバイス、XPの時はスクロール用として活躍した指紋認証など
単体で使ったときでも一通りこなせるのはさすがUMPC
信頼のMade in JAPAN
富士通さんが国内生産にこだわっていた時期のこのマシン。
軽くて小っちゃくても作りがしっかりしています。
さて、何いれるか?
ATOMってamd64未サポートなので32ビット(i386)バージョンを入れる必要がある
Atom Z520は64ビット未対応なのね。
Intel Atom® プロセッサー Z520 (512K キャッシュ、1.33 GHz、533 MHz FSB) 製品仕様
最近64ビット版(amd64)がメインで各ディストリビューション、32ビット版の開発が終わっているようなので、少しバージョン古いけど32bit版ってやつを入れないとだめですね。
軽量ディスとリビューションLubuntu 18.04.5 LTS版
LOOX Uでの実績がありそうなLubuntu、最新版をドーンと入れてみましょう。
といっても、32ビット版の最新なので、以下よりDesktop 32-bitをダウンロードします。
Downloads – Lubuntu
2021/02/25現在の32ビット版の最新は
18.04.5 Bionic Beaver LTS (LXDE)
LTS版とはいえ2018年頃のリリースなので、サポートのおしりが見えてきています。
2021年4月まで?
DVDないし、試してみたいのでUSBメモリに焼いて起動させよう
ブート可能のUSBを作るのに、以下フリーソフトがとっても便利
https://rufus.ie/ja_JP.html
ダウンロードして解凍してexeを起動して、書き込み先と書き込むISO指定するだけ。
USB差してBIOSのUSB-HDDの起動優先順位
するとUSBからlubuntuが無事立ち上がります。
一通りなんとなくうごくっぽいので、HDDにインストールします。
HDD換装(え?)
え?です(笑)
HDDの不良セクターがかなり発生してて、いっそのことSSDに乗せ換えるかと物色してたら、
HDDがチョー安くて思わずポチってしまったのです。
とつい最近の出来事みたいに書いてますが、これ10年前の出来事(爆)
まぁ、つい最近引越し荷物からHDD見つけ出したのが、OS入れ替えの動機の一つですが。
本体裏蓋空けてHDD入れ替える。
ねじが7本くらいかな?とるとHDDが見えるので取り替えます。
ZIFコネクタのおさえ・外しがちょっとクセがあって気を付けるくらいですね。
インストール
初期設定
最初にやること、忘れないように備忘録
日本語フォルダを英語に
言語を日本語にすると、ホームディレクトリのフォルダが日本語で「デスクトップ」とか「ドキュメント」とかできてます。
フォルダが日本語だと困ることも(最近はあんまりないかな)あるので、英語にします。
LANG=C xdg-user-dirs-gtk-update
sshのインストール
LOOXUの画面小っちゃいしキーボード配列変態だし、サーバ利用を想定しているので、SSHでCUI操作できるようにSSHを入れます。
インストール
OpenSSHサーバ
sudo apt install openssh-server
設定の変更 セキュリティを考慮して
sudo vi /etc/ssh/sshd_config
以下キーが変更対象。コメントアウトされているのを解除したり、値を変更したりします
rootユーザでのログインをしない
PermitRootLogin no
公開鍵での認証を行う(公開鍵の保持場所)
PubkeyAuthentication yes AuthorizedKeysFile .ssh/authorized_keys
パスワード認証の設定(公開鍵での認証にした場合はやめる)
PasswordAuthentication yes PermitEmptyPasswords no ChallengeResponseAuthentication yes
よくわからないけど悪そう
X11Forwarding no
接続する端末毎に公開鍵と秘密鍵を作成して、サーバに入れます。
/home/[ログインID]/.ssh/authorized_keys
に追加していきます。
公開鍵と秘密鍵の作成方法と接続方法は、ググると沢山出てくるので割愛。
私はTeratermで作成・接続してます。
設定の反映
systemctl restart sshd
VNCサーバのインストール(x11vnc)
x11vncというVNCサーバを入れます。
こいつは、端末の画面をリモートから表示するタイプです。
これはこれでいいのですが、ちょっと問題が。
VNCで接続すると、LOOXUの画面が点いちゃうんですよね(当たり前といえば当たり前)
インストール
sudo apt install x11vnc
自動起動の設定(未実施)
これは結局行っていません。必要な時にSSHで入って
x11vnc -display :0
と打てばVNCサーバが立ち上がります。
一応自動起動の設定方法を備忘録で
sudo vi /etc/xdg/autostart/x11vnc.desktop
以下を設定
Desktop Entry] Type=Application Name=vncServer GenericName=VNC Server Icon= Exec=x11vnc -forever -usepw -loop -rfbauth /home/[自分のユーザID]/.vnc/passwd -rfbport 5900 -shared Terminal=true
VNCサーバ(vnc4server)
こちらは、端末のディスプレイとは別にGUI操作するためのもの。
立ち上げる毎にウインドウシステムが立ち上がります。
インストール
sudo apt install vnc4server
設定変更
そのままだと、灰色で何にもない画面となります。
どうやらx-window-managerを呼び出しているパスが違う(LXDE用じゃない?)らしい。
という事で、以下の様に変更。これで端末と同じようなデスクトップが表示されます。
編集するファイル /home/[自分のユーザID]/.vnc/xstartup
#!/bin/sh # Uncomment the following two lines for normal desktop: unset SESSION_MANAGER # exec /etc/X11/xinit/xinitrc [ -x /etc/vnc/xstartup ] && exec /etc/vnc/xstartup [ -r $HOME/.Xresources ] && xrdb $HOME/.Xresources #xsetroot -solid grey #vncconfig -iconic & #x-terminal-emulator -geometry 80x24+10+10 -ls -title "$VNCDESKTOP Desktop" & #x-window-manager & #/usr/bin/lxterminal -t "$VNCDESKTOP Desktop" & /usr/bin/lxsession -s Lubuntu -e LXDE &
vncの設定を出したい場合はvncconfigをターミナルを出したい場合はlxterminalをコメント外せば出てきます。
まぁいらないな
起動と停止
起動
vncserver :1
停止
vncserver -kill :1
自動ログオン設定を行う
ssh、VNCの自動起動ですが、デスクトップでログオンしないと有効になりません。
VNCはまだしもsshがデスクトップログオンしないとつながらないのは致命的。
ログオン前に有効にする方法がいまいちわからないので、自動ログオンしちゃおう
sudo vi /etc/lightdm/lightdm.conf.d/01_autologin.conf
以下を上記ファイルに書き込む
[SeatDefaults] autologin-user=自分のユーザID autologin-user-timeout=0
時間がたってスリープしたり画面ロックしないように設定する。
サーバとして動作させるからスリープしないように、あと勝手にログオフするとsshもつながらなくなっちゃうし。
そしてある程度省電力を考慮
ここらへんはGUIで設定した方が簡単なのでVNCで入って設定。
設定 - Xfce電源管理 - 一般
・ラップトップのふたが閉じられたときディスプレイの電源を切る。
設定 - Xfce電源管理 - システム
・サスペンドしないように(サーバ用途なので勝手にサスペンドされると困る)
・バッテリ電源の利用限界でシャットダウン(長時間停電の時にシャットダウン UPS的な)
設定 - Xfce電源管理 - ディスプレイ
・短い時間でディスプレイの電源切断(3分にした)
設定 - Xfce電源管理 - セキュリティ
・セッションロックしない
・画面ロックしない
rootのパスワードを設定する
ubuntu系はデフォルトでrootのパスワードが設定されないようです。
※設定しない方がいいのか?
sudoでルートになってパスワードを設定する
sudo su - passwd
今後やりたい事(やったこと)
このあと常時起動のサーバとして活躍してもらいましょう
WOL(Wakeup On LAN)のためのサーバとして
メインマシンやNASの電源ONを行うために常時ONのサーバが欲しかったんです。
garapappa.hatenablog.com
VPNで外からアクセス
NUROのルータ(F660A)はVPNサーバ機能が無いので、VPNを立てて外からファイルサーバなんかにアクセスできるようにします。
garapappa.hatenablog.com
これ実現するために
garapappa.hatenablog.com
こんなことや
garapappa.hatenablog.com
こんな事してみたわけです。
Docker入れてHomeAssistant入れて脱クラウドのスマートホーム化しよう
これがメイン目的。将来のスマートホーム化に向けていろいろ統合したいじゃん。
あとどっかのサーバ依存とかも怖いし。
まずはDocker入れてHomeAssistant入れてみた
garapappa.hatenablog.com